2013年10月31日

神様のベレー帽~ブラック・ジャック創作秘話

関西テレビ開局55周年を記念して、こんなドラマをやるらしい。
と、聞いたのが最初。
「ブラック・ジャック」連載開始は1973年!
その頃の手塚治虫をドラマ化!?

ヤバい!それは面白そう!
見なければ!!
と、思ったさ。

「マコとルミとチイ」のテイストに、ブラック・ジャック創作にまつわるエピソードを足したような、そんなものを勝手に想像してしまったさ。

だから気になって原作まで読んでしまったさ。
ドラマを見る前に原作を読む、という行為をやってしまったさー。

「ブラック・ジャック創作秘話~手塚治虫の仕事場から~」
原作: 宮崎克 / 作画: 吉本浩二


原作はさ、想像したものとは全然違ったさ。でもさ、でもさ、すんげぇさ、面白かったさああああ!(佐藤二朗っぽくなってしまったさ…)


なもんで、
いざドラマを見たら、なんかちがふ。
いかんともしがたいコレジャナイ感。

秋田書店の新米編集者・小田町氏(大島優子)が、1973年にタイムスリップするというオリジナル設定。
その自体は悪くないと思うんだけど、すべてが小田町氏中心になりすぎていた印象。結果的に干渉しすぎていた。人と人の関係性においても、小田町氏と手塚先生、小田町氏と誰々、といった具合にしか描かれていない点が残念だった。
例えば、手塚先生(草彅剛)と壁村さん(佐藤浩市)のやりとりに触れる小田町氏とか、そういう傍観者的な立場があってもよかったのではないだろうか。

見る前は心配していたはずの草彅氏の手塚先生は気にならなかった。というか、意外と悪くなかったかも。距離を置かれているせいもあったのかもしれないが、それだけ小田町氏の存在がアレだったということなのかもしれない。

しかし、手塚治虫のエピソードはどれも面白さの質が高いから、つまらないドラマにはなり得ないところが逆にもどかしくもあり…。


ということで、あえて話を戻して。

原作は本当に素晴らしい。
もはやBJ創作秘話ではない気がしないでもないけど、細けぇこたぁいいのよ。面白ければいい。
こんな素敵なマンガ、読んだ記憶が無いかもしれない。
いや、無い!(笑)


最新巻である4巻も最高!
いちばん面白かった!!


『瞳の中の訪問者』でもお馴染み大林宣彦監督、ヴィジュアリストの手塚眞さん、アニメーターの月岡貞夫さん…などなど、錚々たる方々が登場して、それぞれの手塚治虫秘話が語られている。
そして、なななんと!あの平山夢明先生までもが貴重な証言者として登場しているではないか!!
デルモンテ平山キタ━━━(゚∀゚)━━━!!

みwなwぎwっwてwきwたww

もう何回も繰り返し読んでいて、
お気に入りのページをめくっては戻し、まためくっては戻すといったことをしながら読んでるんだけど
何回読んでも
ほとんど狂人の役だったけどな (笑)
ここで声出して笑てまう。

なんだ、なんだ、この楽しさ。
 じゃ御礼の一割でどちらも満足!
……そうしょっ♪ (ワイプ)

まだ単行本にはなってないけれど、週刊少年チャンピオンの連載では、手塚先生の2人の娘さん、るみ子さん&千以子さんのエピソードもあって、これまた貴重。
マンガ「ブラック・ジャック創作秘話」には、たしかに「マコとルミとチイ」の要素が入っていた。
そう思ったさ!


こうなったら
かくなるうえは
無茶を承知で
「マコとルミとチイ」をベースに、「オサムシに伝えて」「夫・手塚治虫とともに─木洩れ日に生きる」「天才の息子」、そしてこの「ブラック・ジャック創作秘話」などから選りすぐりのエピソードを集めたドラマ「手塚治虫物語 (仮)」的なものを、NHK朝ドラあたりでやってほしい気持ちでいっぱい。

平山夢明さん(をモデルにした登場人物)にも出てきてほしいし、ご本人には是非とも“狂人の役”で出演していただきたいものです。(笑)


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